優しいピアノを
今、自分がどんな状況を求めているのか、理解っている。
なぜいつまでも渇きが癒えないのか、理解っている。
重要なことと重要でないこと。
もう目移りしている自分はいない。
すでに、それは飲み込んで歩いている。
ただ、やっぱり確証は欲しいみたいだ。
確信が欲しいみたいだ。
「できなかったこと」を思う。
振り返ってみると、存外に的外れなことはしていない。
今ならもっと上手くやれるはずだ。
当然、「できなかった」自分がいることは認めよう。
恐らく。
間近、何れかの”その時”が来れば、年内の方向性は決まる。
僕だってただ悪戯に待っているだけじゃない。
以前は、あまりこういうことは無いと思いこんでいたが。
僕が「Yes」と明確に口に出せば「No」だったモノが「No」以外のモノに変わっていくことというのは、意外と、ハッキリと、理解りやすく、存在するのかもしれない。
ということを、最近の僕は理解っているのかもしれない。
長い間白い靄がかかっていたモノの輪郭が、月の満ち欠けのように本当にゆっくりと、ぼんやりと、視えてきているようだ。
さぁ、どれが先かな。
去年ほど遠くには感じないよ。
点と点が確かに繋がる瞬間を、今は秋夜風に吹かれながら。